取り扱い手引き

正しい取り扱いの手引き

簡単な接着剤の正しい取り扱いをご案内いたします。

かぶれとは、正式には接触皮膚炎といいます。
皮膚に化学物質が触れる事で起きる皮膚炎のことで、原因となるものは、漆など植物性のもの、腕時計など金属製の物の他、オムツカバーなどのゴム類、化粧品類、香料、薬剤等さまざまです。

治療法

  • 原因物質の被爆を防ぐ。
  • ステロイド外用剤を湿疹の部分に外用・塗布する。
  • かゆみに対しては、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬を使用する。
  • 発疹の症状が強い場合や自家感作皮膚炎の場合は、ステロイド内服・注射等、全身投与が必要になることがある。

⇒症状が発生する前に、予防することこそが最上の手段であります。

はじめに

  • 接着剤を使用するときは、安全衛生の面から正しい取り扱いを守る必要があります。
    まず作業者は規則正しい生活を守りましょう。
    深酒、睡眠不足、極度の疲労は避けてください。
  • また定められた作業基準に常に従わなければなりません。
    清潔な作業場と作業服、そして清潔な手で扱うことが安全衛生上もっとも重要なことです。

準備

  • 爪はいつも短くしましょう。
  • 清掃用のウェス、紙を充分に用意しましょう。
  • 保護具をつける前にクリームを塗りましょう。
  • ワークへの影響を確認してご使用ください。(手、腕、などに)
  • 作業前にバリアクリームを塗ることでかぶれのリスクを低減させることが出来ます。

保護具

  • 前掛け
  • 腕カバー
  • 手袋
  • 指サック

作業中

  • 秤量、混合は換気付きフードのそばでとくに加熱溶解のときは、気をつけること。
  • 接着剤使用後の容器のフタを閉め忘れないこと。
  • 接着剤をこぼさないように。
    もしこぼれたらすぐにふき取ること。
    容器の縁にも気をつけること。
  • 接着剤を皮膚につけないこと。
  • 仕事中、手で顔や首に触れることはやめましょう。
  • 熱硬化炉の扉の開閉はゆっくりすること(開閉時にアウトガスが触れないようにしてください。)
    対策として局所排気等・排気装置を設置してください。

作業終了

  • 汚れたところをもう一度きれいにしましょう。
  • 作業服、汚れたカバー、保護具は取り替えましょう。
    指サック、手袋をはずしたら、再使用せず破棄してください。
    再度作業開始時には新しい指サック、手袋を使用してください。
  • 汚れた器具類は、きれいにして保管しましょう。
  • 使用済みのウェス、紙などは、決められた場所に捨てましょう。
  • 残った材料は指定の場所へ戻しましょう。
  • 最後に手を洗い、クリーム(高保湿性の尿素入りがお勧め)で手アレを防ぎましょう。

応急処置

  • 皮膚についたら
    すぐにガーゼでふき取った後、中性洗剤と水で充分に洗ってください。
    どうしても落ちない場合、少量の溶剤(エタノール等)を、ガーゼにしみこませてふき取り、そのあと中性洗剤できれいに水洗いしてください。
  • 眼に入ったら
    流水で15分以上洗った後、すぐに医師の治療を受けてください。
  • 飲み込んだら
    多量の水とともに吐き出し、すぐに医師の治療を受けてください。

その他注意事項

  • 作業室内での飲食・喫煙は厳禁。
  • 休憩時間など作業室を出るときは、その度に手を洗う。
    その度に指サックや手袋は新しいものに付け替えましょう。
    特にトイレのときは気をつけましょう。
  • 就業後、かならず入浴し、よく髪の毛や全身を洗いましょう。